ちゃぶ台のちゃぶの意味や由来と語源を紹介!漢字はどう書くの?
最近は、ダイニングテーブルやキッチンと対面式のカウンターテーブルにおされて、あまり見なくなってしまった古きよき「ちゃぶ台」。
でも畳の上にたたずむその姿は、日本人である私たちにはちょっとほっとする景色ですよね。私が子供の頃には、まだ普通にちゃぶ台を使っていて、ご飯を食べたりそこで勉強したりテレビをみたり。
その丸いフォルムが家族を1つにしてくれる、家族の団らんの真ん中にあるような温かい存在であったように思います。
あまりにも当たり前にそこにあったちゃぶ台の意味や由来などを探ってみたいと思います。ところで「ちゃぶ」って漢字でどう書くのでしょうね?そんなところも調べてみましたよ!
ちゃぶ台のちゃぶの意味や由来と語源を紹介!
そもそも、ちゃぶ台の「ちゃぶ」ってどういう意味なのでしょうか?
個人的には食卓にあるものなのでてっきり「茶布」みたいな、お茶を被せるみたいな意味なのかなと思っていたのですが、この語源は中国の食卓にあるんです。ちゃぶ台って日本のものじゃないの!と、そこにもびっくりしてしまったのですが、この語源は奈良時代までさかのぼるんですよ!
それまでは、机やテーブルではなく畳の上に座って、1人用のお膳でご飯をいただくのが主流でした。懐石料理のお店や法事の時にたまに出てくる、黒い小さな机とお盆が一緒になったようなものですね。時代劇でもよくでてくるアレです。
そこへ、奈良時代に中国から大きな食卓を使う文化が入ってきました。
奈良時代には一部の貴族の間でしか使われなかったちゃぶ台文化でしたが、明治になり、1人用のお膳より楽だということで様々なお店で使われるようになって、全国に普及していったのだそうです。以外にも歴史は新しいものだったのですね。
歴史的に古いことは分かりましたが、私的にはちゃぶの語源も気になってきました!調べてみるといろいろ説はあるそうなのですが、4本脚の台が語源となっている説が有力そうです。
というのも中国では4本脚の台のことをチャフンというんですね。それがチャフン…ちゃふん…ちゃぶ…になったとか。確かに自然に「ちゃぶ」になりそうですよね。
また、中国語で、お茶とご飯、飲食を意味する「茶飯(ちゃふぁん)」が語源だという説もあります。
中国のものを吸収して日本の文化にしていくところは、流石日本人だなと感じました。
ちゃぶ台のちゃぶの漢字を紹介!
多くの場合「ちゃぶ台」と平仮名と漢字で書くちゃぶ台ですが、全部漢字で書くこともできるのです。
ちゃぶは4本脚の台の「チャフン」が転じたという説が有力だと書きましたが、それを漢字で書くとなると「卓袱(しっぽく)」。になるんです。
そのため、ちゃぶ台を漢字で書くと、「卓袱台」と書くのが一般的。ただ、中国の食卓で卓袱というと朱塗りの派手目の台の事を言います。なので日本のちゃぶ台とはちょっと違うんですよね。
「茶袱台」、「茶部台」、「食机」と書くこともあるそうです。これは、私が思った「ちゃ」という音を「茶」にあてたから、というところでしょうが、やはり、どこか中国の文化を引き継いでいる感じがします。
さらに、ちゃぶ台の名称自体にも呼び方が様々で、漢字通り「しっぷくだい」と読んだり「しっぽくだい」「しょっぷくだい」と呼称される地域もあるのだそうです。
ちゃぶ台返しの意味も紹介!
その言葉の通り、ちゃぶ台をひっくり返すという行為です。
たいていの場合、両手の手のひらを上に向け卓の端を掴み、そのまま真上に放り投げるようにして行われる。このために、卓上にある食器そのほかは派手に宙を舞うものの、空中で半回転して裏向きになったちゃぶ台の下敷きになるように押しつぶされ、あまり遠くに飛ばないことが多い。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A1%E3%82%83%E3%81%B6%E5%8F%B0%E8%BF%94%E3%81%97
誰かが実験したのかと思うほどの詳細な表現に、少し笑ってしまいました。
筆者はよくテレビアニメでその光景をみておりました。ほかほかと湯気のあがる晩御飯が乗っているちゃぶ台を、いわゆるオヤジが怒りにまかせて見事にひっくり返す。子供ながらに、こんなことして誰にも怒られないほうがおかしいのではないか、と疑問に思ったものです。
今の時代はこんなことをする人はいないでしょうけど、昭和の時代にはこういうオヤジの存在があったのです。昔懐かしい、雷頑固おやじですね。
また、そんなイメージから慣用表現として、
トップが権限を使って、企画や仕様などをご破算にしてやり直させる」
という意味があるそうです。
ちゃぶ台をひっくり返すなんて、現代であれば物に当たっているだけの行為。理不尽ですものね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はちゃぶ台についてスポットを当ててみました!
昔からある「ちゃぶ台」について書いてきましたが、最近では「モダンなちゃぶ台」や「インテリアとしてのちゃぶ台」という、丸や四角い形だけではなくお花の形をしたものなどのオシャレなものや、盆栽やオブジェを置くためだけのミニちゃぶ台なども登場しているようです。
私としましては、家族で足を蹴りあいながらご飯を食べる、あのちゃぶ台の使い方が無くなっていくのは寂しいなと思ったりするのですが、正座が苦手な人が増えていく中で、その役目はダイニングテーブルやカウンターテーブルへと移行していくのでしょうね。
しかし、それらの現代版ちゃぶ台は形を変えて広がっており、若い方はもちろん、海外の方からの注目度も高いそうです。奈良時代から続く日本の文化として、これからも進化をしながらちゃぶ台文化があり続けてほしいと願っております。
おすすめの関連記事