聖夜(聖なる夜)ってクリスマスの事?イブの夜?意味も気になる!
クリスマスは聖なる夜「聖夜」ですよね。しかし、この聖夜の意味をご存知でしょうか?
聖夜はクリスマス・イヴなのか、クリマス当日なのかも気になりますよね。
私たちが当たり前に祝っているクリスマスですが、日本に普及するようになった歴史があるんです。
今回は、聖夜の意味と、聖夜はクリスマス・イヴかクリスマス当日なのかについてご説明していきますね。
聖夜(聖なる夜)ってクリスマスの事?イブの夜なの?
多くの人は、「聖夜」と聞くとクリスマス・イヴを思い浮かべるのではないでしょうか?実は、聖夜は12月25日のクリスマス当日直前のことを言います。
そう、クリスマス・イヴやクリスマス当日のすべてを呼ぶのではないのです。
では、どうして12月25日の直前までを聖夜と言うのでしょうか?
ユダヤ暦が関係している
ユダヤ暦とは、紀元前3761年10月7日を起源とする「太陰太陽暦」のことです。グリゴリオ暦とユリウス暦の西暦からユダヤ暦に変換することができます。
このユダヤ暦やそれを継承する協会暦では、日没が日付の変わり目としています。そのため、本来はクリスマス・イヴの夜からクリスマスが始まっていました。
現代のクリスマスイブを聖夜と呼ぶのは、あくまで呼称でしかありません。
日本ではクリスマス・イヴに夜半ミサを行なう
前述したように、クリスマス・イヴの日没はユダヤ暦ではクリスマス当日ということになります。そのため、クリスマスをはじめとする重要な祭日や主日(毎週日曜日)の典礼は、前日の「晩の祈り」から始まります。
24日の夜には各地でミサが開かれますが、日本では前日の日没に前倒しで行なわれる「夜半ミサ」を24日の夜に行なうことがほとんどです。
また、プロテスタントや一部教派では、25日の日付が変わった時をもってクリスマスの開始としています。
聖夜の意味を紹介!
クリスマス・イヴを聖夜と思っている人がほとんどの現代ですが、前述したように24日の日没から25日の直前までが聖夜です。
では、この聖夜とはどのような意味なのでしょうか?
聖夜とはキリストが生まれた夜を指す
実は、イエス・キリストの誕生日に関する記録は一切残されていなため、正確な誕生日は不明です。当初は、様々な日を聖夜として祝いましたが、その内に12月25日に祝われるようになり、4世紀にそれが確立・定着しました。
12月25日は「光がよみがえる日」だった
もともとローマでは、12月の冬至に太陽を祭るお祝いをしていました。北半球で冬至は一番昼が短くなる日です。それまで次第に短くなっていた昼が、この日を境に再び長くなっていきます。
勢いの弱っていた太陽が再び力を取り返し、光がよみがえる日として、ローマでは12月25日の冬至の日を祝う週間があったんです。
273年、当時のローマ皇帝アウレリアヌスは、12月25日を太陽神の誕生日と定めました。イエス・キリストは、「正義の太陽」や「世の光」と呼ばれていた事から、336年に教会でこの祭日をイエス・キリストの誕生を祝う日と定めたんです。
日本にはクリスマスはどのように広がったの?
これらの話を聞いていて引っかかるのが、海外の風習がどうして日本で普及したのかですよね。
これは、1549年(天文18年)に、日本にキリスト教を広めたイフランシスコ・ザビエルが日本に上陸し、その歳の12月25日からクリスマスは祝われるようになりました。
日本に残る最古のクリスマスに関する記録では、山口県山口市でカトリック教会の宣教師が行なった降誕祭のミサです。
日本史に残る記録では、1566年頃に敵対する軍勢の中からキリシタンの武士たちが集まり、あたかも同一の国主の家臣であるかのように仲良くクリスマスを祝ったとあります。(クリスマス休戦)
鎖国前はキリスト教徒の増加に伴い、クリスマスが各地で祝われるようになりましたが、鎖国に伴い1612年にキリスト教禁止令である「禁教令」が配布され、一字衰退しました。
しかし、鎖国が終わると同時にキリシタン放還令によって、クリスマスが再び祝われるようになります。
現代のように、キリスト教徒でない人たちの間にクリスマスが広がったのは、明治後期になってからです。
1892年(明治25年)に、正岡子規の俳句に「くりすます」とう単語が始めて登場します。さらに1896年には、「八人の子供むつましクリマス」と、カタカナの季語として俳句の世界で初めて認められました。
クリスマスに欠かせないサンタクロースは、1900年(明治33年)に、日曜学校向けの教材として発行された「さんたくろう(三太九朗)」とい本の表紙に初めて登場します。
さらにクリマスのお祝いに欠かせないケーキは、その原型となるものが1910年(明治43年)に当時開業したての不二家が、日本独自のクリスマス・ケーキを販売しました。
第二次世界大戦でクリスマスのお祝いは一時影を薄めましたが、戦後まもなく復活し、今日までに全国の一般家庭で祝われるように至りました。
まとめ
クリスマスはユダヤ暦で算出されるため、12月24日の日没から25日直前のことを言います。24日のことでも、25日の丸1日でもないんですね。
クリスマスが「聖夜」と呼ばれるのは、イエス・キリストの誕生を祝う日と定められているからです。もともとは「光がよみがえる日」でしたが、336年に聖夜として定められました。
こうしてみると、私たちが当たり前に祝ってきたクリスマスの意外な姿に驚きをかくせませんね!
まだ聖夜を24日だと思っている友達や家族が居たら、ぜひ24日の日没から25日の直前までが聖夜だと教えてあげてくださいね!
クリスマスやサンタクロースに関する記事はこちらにもあるので参考にしてくださいね!
⇒クリスマスとはそもそも何?本当の意味や日にちを紹介!
⇒サンタクロースの正式名称の名前って?誕生日や年齢も気になる!
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