おくどさんとは何?意味や由来を調べた?方言か気になる!
毎日、おいしいご飯を食べていますか?日本のお米って本当においしい!
そのお米の炊き方といえば、「はじめちょろちょろ中パッパ、赤子泣いても蓋取るな♪」もっちもちでふっくら。お米の旨味がぐんとあがる…。
かまどで炊くご飯にかなうものはないですよね。そんなかまどと深~い関係のある「おくどさん」
今回はおくどさんとは何なのか?意味や由来と共に紹介していくので最後まで楽しんで下さいね。
おくどさんとは何?意味や由来と語源を調べた?
そもそも「おくどさん」って何でしょうか?おくどさんとは、かまどやかまどのある場所、さらにその場所を守る神様のことを言うんですよ。
私の実家は田舎にあります。そのため、小さい頃にはまだ祖母の家におくどさんがありました。(ちなみに、祖母の上ではかまどと言っていました。)
私の母の時代には実際にそこでご飯を作っていたそうです。しかし昔はかまどだった祖母の家も、世間と同じく電気炊飯器やガスの普及で消えていったのでした。一度でいいからかまどご飯を食べてみたかったです。
そんな、今は影が薄くなってしまったかまどの歴史を見てみましょう。
かまどの歴史
確認されているのは縄文・弥生時代からの文化です。そんな昔からある調理器具なんですね。しかし、5世紀までは壁に貼り付けられたものでした。つまり、備え付けの家具だったんです。
6世紀後半には朝鮮半島から移動式のものが伝わってきました。ここでようやく、模様替えもしやすくなったわけです。
形や用途もどんどん進化をして、最初の頃は、炊く事しかできなかったかまども、現代でいうシステムキッチンのようにご飯を炊いて、焼き物もできて煮物もできて、と進化をしていったのです。
熱を効率よく上手に利用できるように作られたのがかまどで、よりおいしいものを食べたいという気持ちがかまどをいろいろな形へと変えていきました。
それにしても、かまどのことをどうして「おくどさん」と言うのでしょうか?
おくどさんの意味や由来と語源を調べた!
おくどさんの語源は諸説あるのですが、おくどさんという言葉は京都の方言だと言われています。
京都では食べ物をはじめ、色々なものによく「お」や「さん」をつけます。私の大好物の「おいなりさん」とか我が家の子供に人気の「おいもさん」とかですね。「お」と「さん」の接頭語と接尾語についてはその通りなのでしょう。
では肝心の「くど」についてはどうでしょうか。この「くど」に、諸説あるのです。
火の熱が逃げないようにコの字につくった囲いのあるかまどを昔は「ホド」と言ったそうで、それを漢字で書くと「火処」となります。それが訛って「火途(かど)」になり、さらに「くど」になったという説です。
また、煙の通り道という意味の「燻道(くんどう)」がなまって「くど」になったという説や、食事の神である「久度の神」にちなんでいるという説などです。
おくどさんの上の棚や、すぐ脇の仕切りには、火の神である荒神を祀るための棚である荒神棚(こうじんだな)が設けられていることが多いそうです。この荒神棚には、火難防止の布袋さんや弁天さん、お猿さんなどの伏見人形(最古の玩具)やお札が貼られ、とても神聖な場所とされてきました。
そのため、この神様を「御火処様(おくどさま)」とも呼んでいたのだそう。久度の神の名前にちなんでいる、というのも納得できますよね。
おくどさんって方言なの?漢字はどう書く?
先ほども書きましたが、おくどさんとは京都の方言だと言われています。
かまどというと台所にあるイメージですよね。台所と言えば女性が使って美味しい料理を作ってくれるのでお台所に。そのような感じでおくどさんも女性言葉で呼ばれていたとか。
京都以外の関西圏では「へっつい(竈つ火)」と呼ぶこともあります。
京都からうんと離れた地域でもおくどさんは登場します。関西の方言に似ているところがあると言われる高松の方言でも、かまどのことを「おくどさん」と言う地域があるようです。
高松の場合は「火途(かど)」が「くど」になったという説が有力なんです。不思議ですね。
漢字はどう書くの?
では、この「おくど」を漢字で書くとどうなるのでしょうか。
調べた限りでは、
「お竈」、「お竈突」、「お竈処」
と表記するようです。
どれも「竈」の文字が入っているんですね。「竈」を「くど」と読むことができるので、「お竈」がおくどと読むのはわかるのですが、他の2つに関してはどういう意味があるのでしょうか。
まず「竈(く)突(ど)」はかまどの後ろにある煙出しの穴のことを指すそうです。また、「竈(く)処(ど)」はまさにかまどのある処を指すようです。
どちらの言葉も、かまどに近いところから生まれた言葉が伝わっていったのですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は「おくどさん」の意味や由来について調べていきました。
一昔前、とはいってもまだ何十年か前の昭和の時代には「おくどさん」は現役で日本の食卓を支えていてくれました。平成になるとすっかりその影が薄くなり、平成生まれの人にとってはかえって新しい文化となっていますよね。
そのため、おくどさんは見直されて、あえておくどさんを造って、おくどさんで炊いたご飯を提供している飲食店もあるほどです。これからの問題は、おくどさんを造れる職人さんが減っていくことでしょう。
おくどさんでのご飯はなかなか食べられませんが、おくどさんで炊いたようなご飯を炊いてくれる炊飯器が販売されるようになりました。また、おくどさんと同じような炊き方に土鍋でご飯を炊くという方法があります。よりおいしいものを食べたいという気持ちでかまどの形を変えてきた私達です。
ぜひ、おくどさんの記事参考にしてもらっておいしい白ご飯の食べ方を探ってみてはいかかでしょうか?
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